【沼津高専】なぜ「高専」なんですか?

高専という選択

中学卒業生の約99%が選ぶ進路である「高等学校」ではなく、中学卒業生のたった1%しか選ばない「高等専門学校」を選んでいるということは、それなりの覚悟があることだと思います。

将来、研究職や、技術職を目指している人にとって、15歳の段階から、技術者に必要のない部分の学習をそぎ落とした高専のカリキュラムは、ものすごく魅力的だと思います。

ぜひ、高専という選択をする上で、胸を張って高専を選んだ理由を面接で説明できるよう、自分の気持ちを整理しておくことをお勧めします。

高専の特徴

高専以外のことを知らない人が言う、高専の特徴なので、客観性に欠けると思いますし、大学と高専の比較などはできないのでご注意ください。

個人的に、高専の特徴として挙げられることは、①8割以上が必修②実物を触っている③即戦力教育の3つだと思っています。

①8割以上が必修

沼津高専における座学の単位のほとんどは、必修です。

(ここでいう必修とは、受講が義務付けられている科目という意味です。)

履修科目を学生が選択するのではなく、先生が定めた履修科目を学ぶことが多いということです。

そのため、先生がカリキュラムのほとんどを決めていることから、「高専を卒業する=技術者としての必要な内容を学んでいる」ということになりますが、大学に比べて、選択科目が少ないため、好きな科目を重点的に学ぶみたいなことはできません。

②実物を触っている

高専生は最短で1年生で、旋盤を使います。普通の高校生が、1年生で旋盤を扱うなんてことはないと思います。大学の工学部に入学したとしても、どんなに早くても大学1年生で旋盤を扱うことになるんじゃあないでしょうか。

つまり、普通の大学生と比べて、最大3年も早く、実物を扱います。

加えて、高専では、実験実習科目が重視されているカリキュラムが構成されています。

すなわち、高専生はより早い時期に、より長い期間、実物を触って、実物を学んでいるという特徴があると思います。

③即戦力教育

高専では、多くの学科で、4年次に実際の企業のモノづくりの過程をなぞった、PBLが行われます。

PBLとはProject Based Learningの略称で、日本語では課題解決型学習なんて呼ばれてます。

テーマが教員から与えられ、そのテーマに沿って、自発的に学ぶことを指します。すなわち、座学のように教員が学ぶ内容をリードするのではなく、学生が自発的に学んでいく形の学習ということです。

PBLでもそうですし、授業の1つをとっても、何かしら企業で生かせる内容を高専では学ぶことができます。高専生が即戦力になるというセリフはこういったカリキュラムの存在から来てたりします。

高専卒業後の進路

高専では、卒業生のおよそ半数が就職、半数が専攻科や大学への進学という進路を取ります。

年によって、就職の方が6割くらいになっていることもあります。

注意すべきは、高専内における席次です。基本的に、上位50%の席次を取っていないと、進学という進路は取れないことが多いです。

もちろん、進学を希望するだけであれば、成績に関係なくできますが、良い結果に終わらない可能性が高いです。

高専の入学時に、卒業後進学を希望する人も多いと思いますが、入学後の努力はとても重要です。

高専と大学工学部

高専と大学の工学部を比較して、何が違うって、大きく違うところはないと思います。

高専生の方が、実物を触っているっていうことと、高専生の方がセンター試験を経験していないので、高校生がセンター対策で勉強している時間を高専生は、専門分野の学習に費やせるってところでしょうかね。

学ぶ内容は、似たり寄ったりだと思いますが、先生方の研究レベルは、大学の方が高かったりすると思います。

1つだけ注意してほしいことがあるとすれば、高専を選択するということは、3年間も早く、自分の選択の幅を狭めてしまうということです。

高専を卒業しようと、大学工学部を卒業しようと、ものすごく違うってことはないです。だからこそ、高専を選択したことを後で後悔する可能性がありそうなら、高校→大学工学部っていう進路を取るのも良いのではないかと思います。

まとめ

一応言っておきますが、ここに書いてあることはあくまでも参考にしてください。

ここに書かれていることが正解っていう訳ではないですし、何なら間違ってることもあると思います。

ただ、「高専」というものを理解しようとするときの足掛かりにでもなれば幸いです。

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沼津高専情報局

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