高専と高校
高専と高校は、修業年数が違うので一概に比較することはできませんが、代表的な高校と高専の違いについて解説していきたいと思います。
主に、学習内容・自由度・留年のしやすさ・寮という部分で、高専と高校には明確な違いがあると思います。
学習内容
高校では、共通テストを念頭に置いたカリキュラムが組まれている一方、高専では、5年間で即戦力となる技術者になることが念頭に置かれたカリキュラムが組まれています。
高校では、総合的な広く浅い学習を、高専では専門的な狭く深い学習をしているとイメージしてもらうと良いと思います。
そのため、高専における文系科目は最小限度の開講となっており、数学・英語、工学的な科目が多く開講されています。
先生
高校では、教員免許を持った先生が授業を担当していますが、高専では、修士・博士号持ちの先生が授業を担当します。
それだけ、高専は専門的なことを教えられている学校ということです。
自由度
高校と高専を比較したときに、高専はとても自由度が高いです。
高専は、基本的に大学と同じような制度が導入されていることが多く、自由度についても同じです。
高校では、制服があったり、スマホの使用に制限がある場合もあると思いますが、沼津高専では、制服はなく、スマホの使用に制限もありません。(当然、授業中にスマホを使えば没収されます。)
留年のしやすさ
全日制の高校では、よほどのことが無い限り、留年するということはないと思います。
一方、高専では、1年次から留年する可能性があります。
テスト前2週間で、適切な勉強ができていれば留年するということはないと思いますが、まったく勉強せずにテストに挑んだり、レポート課題を出さなかったりすると、単位が足りなくて留年するということがあります。
寮
高校では一般的に寮が設置されていない一方、高専では、原則的に、学校に寮が併設されています。
これは、技術者に求められる、チームでものを作る能力を養うために設置されています。
沼津高専では1・2年生の全寮制が敷かれており、一部の例外を除き、入寮する必要があります。
自分の進路の限定をするということ
高校と高専の進路選択において、もっとも注意してほしいことは、高専を選ぶということは、高校生と比べて3年も早く自分の進路を限定してしまうということです。
高専では、とにかく、各学科の専門分野を極めます。
そのため、高専入学後に「自分は文系だった」と気づいても、高専を中退して大学を受けるか、高専卒業後に文系の大学に進学するといった、とても限られた選択肢しか取れなくなってしまいます。
工学的なことが大好きで、大好きで仕方ないという人にとっては、高専はとても良い選択肢ですが、そこまで工学的なことが好きではないけど、「就職良いらしいし、共通テスト受けなくていいらしいから高専に行く」という選択をした人にとっては、好ましくない選択肢となりうるということを覚えておいてください。
工学系の勉強をしたいと思っていても、その選択肢を取るのは、高校卒業後に大学の工学部に入学すれば十分足りるということもあるでしょう。
高専のメリットだけを意識して高専という進路を取るのではなく、様々な選択肢を検討してほしいと思います。
まとめ
高校と高専の違いについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。
高専と高校。どちらが良いかとは一概には言えません。
様々な情報を比較・検討し、自分に最適な進路を選んでください。
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