【沼津高専】学科の特色 (中学生・受験生向け)

沼津高専の学科

沼津高専では、機械・電気電子・電子制御・制御情報・物質工学科の5学科が設置されています。

入試の際には、上記5学科の内、最大3学科を選び、志願することが可能です。

推薦入試では、第1志望の学科の特徴を適切に理解できているか否か、第1志望の学科を卒業した後の将来のことなどが見渡せているか否かなどがみられており、自分の志望する学科に関する適切な理解をすることが求められます。

学科選択の重要性

沼津高専を志願する際に、学科選びを本気でやらないと250%後悔します

これは、在校生の私が断言できることです。

学科の選択は、高専生活を送るうえでとても重要です

沼津高専では、「学科ごとに特色ある専門性の高い教育」が行われています。

つまり、各学科ごとに専門分野をとことん極めていくということです

そのため、誤った学科選択をしてしまうと、5年間とてもきついと思いますし、留年をしやすくなります。

入学後に所属学科を変更する「転科」という制度もあるにはありますが、転科制度の利用には一定の条件があります。

できることなら、入学時に適切な学科に入学できることが望ましいです。

各学科の特徴

各学科の特徴は、実際に沼津高専を訪れてみて、実際に学科の先生の話を聞いてみたりしないとわからない部分が多いです。

1日体験入学や、体験授業などのイベントを利用し、できるだけ自分にとって最適な学科の選択ができるように、様々な情報を収集することをお勧めします。

このページが、情報収集の一助となれば幸いです。

機械工学科 (M科)

機械工学科は、「機械技術者」を養成する学科です。

「機械技術者」とは、多岐にわたる分野において、機械や装置及びそれに関連するシステムを設計・製造する能力を有している人のことを指します。

沼津高専内にある工場(教育研究支援センター)には、多数の工作機械が設置されており、そういった工作機械を用いてものづくりができる技術者を養成しています。

機械工学科卒業生の就職先として、機械系(三菱重工業/芝浦機械等)・自動車系(トヨタ/ホンダ等)・運輸系(ANA/JR等)・電気機械系(浜松ホトニクス/キャノン等)・食品/化学系(サントリー/ヤクルト等)などの、大型機械を製造したり、大型機械を用いて業務を行う企業への就職が多いように見受けられます。

電気電子工学科 (E科)

電気電子工学科は、電気電子工学の知識と技術を生かした、問題解決能力を持つ、優れた技術者を養成する学科です。

情報通信・エネルギー・材料の各分野の根底となる、電気電子工学の知識と技術を身につけ、それらを幅広い産業分野で問題解決を行えるような技術者となることができます。

特に、電気電子工学の根底となす、回路理論や電磁気学などの基礎科目は、1年生の段階から徐々にレベルを上げて学ぶことにより、理論と応用力を修得できます。

電気電子工学科は、沼津高専で唯一、電気主任技術者(電験)認定校であり、在学中に所定の単位を取得した後、一定期間の実務経験を経ると、特に試験を受けることなく、第二種電気主任技術者資格を得ることが可能です。

電気電子工学科卒業生の就職先として、電気系・ガス系(中部電力/静岡ガス等)・運輸系(JR/NEXCO等)・食品/化学系(ヤクルト/東レ等)などの、エネルギーを販売したり、エネルギーを扱って業務を行う企業への就職が多いように見受けられます。

電子制御工学科 (D科)

電子制御工学科は、電気・機械・情報工学のシステム統合技術の分野において、自ら考え行動できる実践的な技術者を養成する学科です。

電子制御工学科では、電気電子工学、制御工学、情報工学、機械工学などの分野について、基礎から応用までバランスよく学ぶことができます。

4年次には、1年間をかけて8人1組で1つのロボットを設計・製作を行う「MIRS(ミルス)」が行われています。このMIRSの授業を通じて、機械・電気電子・情報系の工学基礎を統合した電子制御システムを構築する技術を習得することができます。

具体的には、先生からテーマ(2021年のテーマは「ニューノーマル時代のロボットのいる生活」)が与えられ、そのテーマに沿ったロボットのコンセプトの企画・設計・製作・検証・考察・発表に至る一連の過程を学ぶことができ、企業における製品開発プロセスを疑似的に体験できます。

電子制御工学科の卒業生は、電気電子・機械・情報分野の多様な分野に就職しています。電子制御工学科以外の学科では、各学科の専門分野を扱う企業への就職が多い傾向ですが、電子制御工学科の卒業生は、特定の分野に限らない、多様な分野に就職しています。

制御情報工学科 (S科)

制御情報工学科は、コンピュータを応用した複合機器やシステムの設計、製造、運用等の分野で社会に貢献できる実践的技術者の養成する学科です。

カリキュラムでは、情報工学とシステム・制御工学が重視されており、それに加えて、電気電子工学や機械工学などの関連分野も学びます。

電子制御工学科と同様、4年次には「創造設計」では、学生がグループで、コンピュータを応用した具体的なシステムの開発を行い、企画・設計・製作そして検証・考察・発表にいたる過程を学び、企業における製品開発プロセスを疑似的に体験することができます。

制御情報工学科の卒業生の就職先として、情報通信系(ソフトバンク/テクノサイト等)・電気機械系(キャノン/浜松ホトニクス等)・食品/化学系(ヤクルト/アステラスファーマテック等)などの、コンピュータを応用して業務を行う企業への就職が多いように見受けられます。

物質工学科 (C科)

物質工学科では、物質や生物を化学の視点で理解し、問題解決に努力し、研究の成果を英語で世界に発信できる技術者を養成する学科です。

1年次の工学基礎Ⅱ、2年時の無機分析化学実験、3年の有機化学実験・物理化学実験、4年次の化学工学実験・生物工学実験、5年次の卒業研究を通じて、5年間を通じて技術者に求められる、教養科目と化学・生物工学を総合的に習得できるカリキュラムが組まれています。

物質工学科の卒業生の就職先として、化学系(花王/資生堂等)・医薬品系(第一三共/アステラス等)・食品系(サントリー/味の素等)・エネルギー系(エネオス/日本原子力研究開発機構等)などの化学・生物工学の分野を応用して業務を行う企業への就職が多いように見受けられます。

まとめ

沼津高専の各学科の特徴について概要をまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。

各学科の違いが分かりにくい部分もあると思います。が、各学科には明確な違いが存在します。

機械工学科→ハードウェアに主軸
電気電子工学科→エレクトリックに主軸
電子制御工学科→ハード・エレキ・ソフトを横断的に学習
制御情報工学科→ソフトウェアに主軸
物質工学科→物質・生物に主軸

といった感じです。

当然、主軸の分野の他に、副次的に学ぶ分野も存在します。

機械工学科→ソフトウェアを副次的に学習
電気電子工学科→ソフトウェアを副次的に学習
制御情報工学科→ハードウェア・エレクトリックを副次的に学習
物質工学科→ソフトウェアを副次的に学習

1日体験授業などで、各学科の説明を聞くこともあると思います。

ぜひ、自分が学びたい工学分野はどこなのかということを明確にしたうえで、その工学分野を主に扱っている学科を見つけるようにしてほしいと思います。

参考

学科紹介,沼津高専,https://www.numazu-ct.ac.jp/wp-content/uploads/04admission/5ex_magazine/R2gakkashoukai.pdf,アクセス日2021年7月20日

機械工学科,https://www.numazu-ct.ac.jp/department/m,アクセス日2021年7月20日
電気電子工学科,https://www.numazu-ct.ac.jp/department/e,アクセス日2021年7月20日
電子制御工学科,https://www.numazu-ct.ac.jp/department/d,アクセス日2021年7月20日
制御情報工学科,https://www.numazu-ct.ac.jp/department/s,アクセス日2021年7月20日
物質工学科,https://www.numazu-ct.ac.jp/department/c,アクセス日2021年7月20日

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